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京都市

藤井絞株式会社

従業員の奨学金返済を支援

【伝統を守りつつ新しい取組にも果敢に挑戦できる職場環境づくり】

絞り染めの伝統技法である「京鹿の子絞」の技術を受け継いで、呉服の製造卸を⾏っている藤井絞株式会社は、ものづくり文化の担い手である従業員を大切にする取組を進めています。令和2年に導入した奨学金返済支援制度により、現在1名の従業員の支援を続けています。

奨学金返済支援制度を導入したきっかけや効果、支援を受けている従業員の声について、藤井代表取締役社長と返済支援の対象者であるN様にお話を伺いました。

実質的な昇給ができることが魅力

京都府の担当者から何度もアプローチを受ける中で、社内に奨学金を返済している従業員がいるのか確認したところ、対象となる従業員がいることが分かりました。奨学金を受けて学業に励み、社会人となってから返済を続けている従業員を会社としてサポートしたい、そんな思いから導入を決めたのだそうです。

「私たちの業界は業績が右肩上がりというわけではないので、給与を上げることが難しいのです。京都府のサポートを受けてこの制度を導入すれば実質的に昇給したのと同じですから、会社の負担が少ない状態で給与が上げられる点が魅力的でした」(藤井社長)

「奨学金というのは自分が借りたものではありますが、会社や京都府にバックアップしてもらえるのは非常に助かります。給与の中で奨学金の返済にあてる金額が占める割合は少なくありませんから、とてもありがたいです。この会社に長くいたいという思いが強くなりますし、仕事への意欲も高くなったという自覚があります」(N様)

入社年数が6年を超え、京都府の支援事業の条件を外れている従業員にも会社負担で手当の支給を行っています。現在支援中の従業員に対しても、返済が終わるまでは会社独自での支援をしていく予定です。さらに制度の導入に際して就業規則の見直しを図り、就労条件を明確化。あいまいだった勤務時間に関するルールについて適正に管理を行った結果、1日につき約1時間の勤務時間の短縮が実現しました。

「就業規則の見直しは、職場環境の改善にもつながりました。勤務時間を規定したのは従業員にとってもよかったと思います」(藤井社長)

従業員の心身の健康をこまやかにフォロー

業界一休みが多い会社を目指して完全週休二日制を取り入れたり、退職後も安心して生活できるよう退職金積立制度を設けたりと従業員の生活面の充実を図るための制度を整備。さらに従業員の健康を考え、専属のスタッフによる「まかない」を昼食として提供しているのだそうです。

「まかない」の提供はかなり前から行っていまして、パートさんを雇用して毎日違うメニューの昼食を調理してもらっています。わざわざ外に食事に出かけなくてもいいですし、お店よりも安く食べられますから、時間もお金も節約できます。従業員のためになる制度だと思っていますので、これからも続けていきたいですね」(藤井社長)

新しい販売方法の確立と職人の育成に果敢に挑戦

社長を筆頭に、従業員全員がチームプレイで仕事を進めています。会社のために何ができるのかを考えて動く意識や、新しい方法を取り入れてみる意欲を重視し、SNSを活用した広報に力を入れるなど伝統技術の業界に新しい風を吹き込んでいく姿勢を大切にしています。

「もちろん売上などの数字も大事なのですが、SNSを使った広報がこの業界でも必要だと感じています。私自身異業種から転職してきたこともあって商品の知識や営業手法などは先輩方にまだまだ及びませんが、いろいろ勉強しながら、新しい手法にも挑戦し、広報担当として自分にしかできないことを全うしていきたいです」(N様)

伝統技術を生かした製品をより多く流通させ認知度を高める活動は、職人さんのために仕事をつくるという使命にもとづいています。

「すばらしい技術を持った職人さんがいて成り立つ仕事なので、職人さんといかにスムースにコミュニケーションが取れるか、気持ち良く仕事をしてもらえるかという点が大切です。職人さんを大切にし、ともに伝統を守り継いでいくチームとして働ける人材を育てていきたいですね」(藤井社長)

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