木津川市
株式会社喜創
子連れ出勤できる環境の整備
【柔軟な姿勢で、社員ごとの働き方に対応する若き会社】
喜創は2019年7月に設立されたばかりの住宅メーカー。社長を務めるのは、32年以上の大工・施工管理経験を持つ高橋さん。50年にわたって工務店を経営した父の想いを引き継ぎ、12名の社員とともに丁寧な家づくりを行っています。
居住地は完全自由 東京で学びながら働く社員も
ホームページの作成やSNSの管理など、広報系の業務を担当している角谷さん。「当社にはコロナ禍前からテレワークやフレックス制が採用されていて、自由な働き方が可能です。それを踏まえて、私は東京で心理学などの勉強を続けながら、社員として働かせてもらっています。」
約1年半前、角谷さんが東京に移住して、キャリアコンサルタント資格を目指す勉強を続けながら社員として働きたいと話すと、高橋社長は快諾。現在、角谷さんは資格を取得し、新たな学びを継続しながら月160時間の労働を実現させています。
勤務状況は、シフトを組み、チャットワークなどで管理されます。「時間配分などは自分の裁量で自由にできる部分もあるので問題ないのですが、模索中なのは、仕事相手に対しての意志の伝え方。リモートではどうすれば自分の考えが伝わるか工夫するようにしています。」
産後3か月で再就職 赤ちゃん連れの出社も可
2019年10月に入社。現在は、高橋社長が頼りにするほどの腕利きマネージャーに成長した迎さんが第1子を出産したのは、その3カ月前でした。「以前、働いていた会社は出産を機に退職。しばらく専業主婦でいるつもりだったのですが、いざ生まれてみたらやはり働きたくなって」、ハローワークに通うものの、赤ちゃん連れで面接を受けさせてくれる会社はないと思いますと言われてしまいます。
そのような状況下、条件面などが合う喜創の存在を知り、ハローワークの担当者に生後間もない乳児がいても面接してもらえるよう頼んでもらったところ、快諾を得ます。トントン拍子に話が進み、晴れて入社。住宅展示場も兼ねている社屋の一室で授乳、社長室で寝かせるといった対応も受けることができました。
入社当初はパートタイムでしたが、時を置かずして時短正社員に。現在は月140時間の勤務をこなしています。子どもは保育園に通っていますが、病気などで休まねばならない時は職場に連れて来ることもあります。「数字関係はあまり得意ではありませんでしたが、今は経理全般に関わらせてもらっています。財務コンサルタントを目指そうと思うようになり、勉強も始めています。」
テンションが低い日には誰かが変われる体制づくりを
高校卒業後、大工の道に進み、24歳で2級建築士資格を取得。住宅建築メーカーの下請け会社や大手不動産会社での勤務を経験して独立・開業した高橋社長はとても柔軟な考えの持ち主です。「若い会社ですから、みんなで話し合っていろんなことを決めています」。
高橋社長が理想に掲げるのは“いつでも休める体制づくり”。「私は、自身のテンションが高い時に仕事をするのが効率的だと思っていて、経営者としては常にその状態でいられるのが望ましいとは思いますが、人間ですからやる気が出ない日もあるでしょう。そんな日は思い切って仕事しない方が効率良いかもしれないと考えています。誰かが変われる体制があれば問題にはなりません」。オンラインも最大限に活用して、いざという時に任せられるチームづくりを心がけています。
有給完全消化に対しては10,000円をプラス、入社記念として年数×5,000円を毎年支給するなど、手当面でも長く働き続けられる工夫を行っています。