きょうと子育てピアサポートセンター 京都府の妊娠・出産・子育て支援情報ポータルサイト

子育ての文化研究所

子育ての文化研究所

所在地
宇治市広野町
TEL
090-2703-5207(迫)/ 090-9702-6146(朱)
FAX
0774-44-2809(NPO法人子育てを楽しむ会気付)
E-mail
[email protected]
ホームページURL
http://www.kosodate-bunka.jp/

認証団体の紹介

私たちは府下各地で活動する子育て支援者で構成された団体です。子育ては「文化」ですから、受け継がれる経験無く出来るものではありません。つまり、文化を継承されていない今の親達が不安な子育てをしているのは無理もないと言えます。そこで、子育ての文化や直ぐに役立つ子育ての仕方を学ぶ機会を親達が身近な場所で得られるように、支援者に向けて、講座や相談会を開催しています。祖父母や近所のおばちゃんが伝えていたことを、地域の支援者が伝えると共に、皆で子育て家庭を暖かく見守る地域となるように地域支援も行っています。同時に、親向きの子育て広報誌『AKAGO』の発行や、親向きの講座も開催しています。



主な活動内容は?

子育て相談 機関誌

 

講座(子育て支援全般)、養成(赤ちゃんに関すること)



どんな方が利用していますか?

子育て支援者 妊婦 パパママ 0歳~5歳 働くママ ひとり親 祖父母 大学生 親子



インタビュー

  • 文化である子育てを伝える
    拠点を構えずフレキシブルに
子育ては文化であるとの信念のもと、「日本で伝統的に行われてきた子育ての文化を掘り下げ、見直し、親たちにその良さを伝える」ことと、「今の社会にマッチした子育ての在り方をまとめ、現状に対応できる子育て支援者を育成する」ことを目的に結成。拠点を構えず、講座や研修、合宿の実施、テキストや啓発用のポスターの制作などを行っています。
  • 研究所を立ち上げたのは
    赤ちゃん達に異変を感じたから
 2012年に活動を始めたきっかけは、「世の中の赤ちゃんの様子が変になってきているなぁと、思った事なんです」と代表の朱まり子さんは話します。その実態をつかむために、書籍を読んだり、各種団体が集まる勉強会などに参加するものの確証が得られなかった朱さんは、当時、同志社大学で教鞭を取っておられた新川達郎教授を訪ねます。「自分たちの思いを代弁してくれる本とかが無いという話をしたら、“じゃあ自分たちで作ればいい”と言われて、その日が当研究所の発足日になりました」(朱さん)
 児童文化学の研究者で、10年以上に及ぶ幼稚園教諭の経験もある朱さんを始め、7名のメンバーは様々な分野のプロフェッショナルです。それぞれが専門分野において活動しながら、「子育ての文化研究所」として勉強会や講習会を催したり、研究成果をまとめた報告書を発行するなど、必要に応じて参集する形を取っています。「支援者を支援する中間支援が主な活動です」(朱さん)
  • みんなで楽しく遊んで
    悩み解決できるかも?

 子育てに関するリーフレットやDVD、さまざまな制作物を世に送り出していますが、特に人気なのが「AKAGOかるた~みんなで子育て~」です。これは、連綿と受け継がれてきた日本の子育て文化の良さを継承し、現代における文化として根付かせることを願って子育てエッセンスをまとめた、楽しく遊べるうえ、悩み解決のヒントが得られるかもしれない“かるた”。
「笑顔見たさに いないいない ばぁ」
「へその緒は あなたとわたしの 確かなきずな」など、
朱さんたちが伝えたい文章と、笑顔を誘うイラストで構成されています。

  • 子どもたちを社会のなかで
    多くの手で育てることを提唱
 それぞれの国や民族に伝えられてきた文化があるからこそ、子どもは社会の中で育っていくけれども、日本ではその文化が途切れそうになっていると研究所のメンバーは考えています。「特にコロナが追い打ちをかけた気がします。コロナ禍では、入院して退院するまで誰にも“おめでとう”って言ってもらえず、退院しても簡単に出掛けることもできない母子をたくさん見ました」(朱さん)なかには、退院後7カ月近く自宅にこもっていたケースもあるそうです。
 朱さんが大学で教えていた15年前には、保育を専攻する学生達の多くは「赤ちゃんを抱っこしたことがある」と答えたそうですが、近年は妊娠前に赤ちゃんを抱っこした経験を持つと答えたお母さんは朱さんの調査では1割程度に過ぎませんでした。「お姑さんから、頭の形が悪くなるので赤ちゃんは座らせておいた方が良いと聞いてきたため、その言葉通りに生後半年ぐらいの赤ちゃんをずっと座らせていたお母さんにも出会いました」(朱さん)
 乳児クラブや子育て拠点に足を運べない、閉じこもってしまっているケースの方がより深刻になりがちです。「ヒトは共同養育の哺乳類なんです。95%の哺乳類はお母さんが育てますが、ヒトはみんなで育てる戦略をとってきたので1年ごとに子どもを産んだとしても育てられるわけです。そういう環境を作ってきた種なんです。私が生んだから私が育てなくっちゃと気負わず、まわりの力をもっと借りてほしい。世界中に似た諺があるのですが、要約すると“1人の子どもを育てるのには100人の村人が要る”と。たくさんの人のなかで育つことは子どもの社会性も育みます」(朱さん)