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亀岡市

社会福祉法人利生会

所定外労働時間の削減

【子育てでも介護でも関係なく休みたい時に休み、時短できる環境を】

昭和54年に発足した社会福祉法人利生会は、亀岡市を中心に高齢者への介護支援事業を行なっています。昭和56年に開園した特別養護老人ホーム亀岡園をはじめ、現在は5つの施設で滞在型支援やデイサービスを提供。開園当初から、家庭的な雰囲気を大切に、「感謝」「安心」「満足」してもらえる介護を心がけ、「幸せ」の追求・実現を目指してきました。また、2023年2月には、企業主導型の保育園を開園し、地域の介護や子育てを担う存在として活動の幅を広げています。

どの世代もみんなでノー残業を当たり前に

同法人で働く職員は常勤、非常勤あわせて約200名。そのすべての職員に対しノー残業を推奨しているそう。また、育児・介護休暇制度の利用はもちろんのこと、通常の有給休暇に加えて時間有休の取得も自由に行うことができます。
同法人事務局次長・亀岡園副施設長の井本太さんは「介護の仕事は対人援助のため、イレギュラーな対応もありますが、基本は全員がノー残業です」と話します。加えて「最近は、子育てへの関わり方も多様化しています。企業で働くお父さん、お母さんに代わって、おじいちゃんやおばあちゃんが孫の送迎を担当する家庭も。当法人では、父母ではなくても、子育てに携わる職員のサポートを行なっています」

社会福祉法人利生会

適切な人員の確保と管理職の動き方を工夫

井本さんいわく「ノー残業で帰宅したり、休みを自由に取れるようにしたりするためには、職場の“空気感”を作ることが重要」なのだそう。子育て中の方がお休みをされると、他の職員に負担がかかります。でも、「そこは『お互い様』の精神。子育て世代以外の職員も自分が病気やけがで休むかもしれないし、私用で休みを取ることもあるかもしれない。日ごろから、みんなが希望休を取れる、体調が悪い時は休める職場でなくては。どの世代も自由に休める空気感を職場全体で作ることが大切なんです。」

とはいえ、誰にとっても休みやすい環境を整えるのは、利用者を数多く抱える施設としては難しいことですが、同法人では対応が可能です。その理由として井本さんは「適切な人員を確保しているから」と自信を持って答えます。その上で、各施設に2〜3人いる管理職はシフトに入らず、フリーで動ける体制を整えているのだとか。「管理職は、どのユニットでも対応できる技術と知識を持った人たちです。急なお休みが発生した場合でも、即座に動ける仕組みを作っています。」

社会福祉法人利生会

子どもを地域で育てる企業主導型の保育園を開園

同法人では、これまでにも施設内託児所を設置しており、職員の子どもたちを保育してきました。2023年2月には企業主導型の保育園を亀岡園の敷地内に開園。職員だけでなく、地域住民の子どもたちの受け入れがスタートしています。
「私たちは、法人の設立以来、高齢者福祉に取り組んできましたが、社会福祉法の改正により重層的支援体制整備事業が創設されました。生活のスタイルが変わっていく中で福祉業界も高齢者だけでなく、子どもや障碍者などサポートが必要な人々のニーズを捉えて支援していく必要があります。保育所の設立や子育て支援もその一つです。子どもは国の宝物」と井本さん。子どもは地域社会で育てるものだという思いのもと、手厚いサポートとその受け皿も用意しています。

社会福祉法人利生会

誰にとっても働きやすい環境づくりを目指して

一般的に24時間365日途切れることのない福祉の仕事は、疲弊して辞めてしまう人が多いのも現状。しかし、同法人においては安定した定着率を保っています。井本さんは「福祉の仕事は、ご利用者さんやご家族に『ありがとう』と言ってもらえる素晴らしい仕事」と力を込めます。だからこそ、志ある人材を確保し、長く働いてもらうためには、誰にとっても働きやすい職場を作りたいと井本さんは考えています。

「ボランティアがしたいなど、休む理由はなんでもいいんです。子育ても介護も関係なく、休みたい時に休み、時短できる環境が一番。」

支援が必要な人に向けて、多様な福祉サービスを提供する同法人では、自由で多彩な働き方を通して、そこで働く人々を常にサポートしています。

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